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香川大学医学部附属病院
〒761-0793
香川県木田郡三木町池戸1750-1
香川大学医学部 第一内科
TEL087-898-5111
(香川大学医学部代表)
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呼吸器グループ

1) 気管支鏡下擦過細胞検体を用いた肺癌の遺伝子解析

当院では気管支鏡検査施行時に病理部の協力のもと出張細胞診(迅速細胞診)を行っており、高い診断率と安全性が得られています。この研究結果は論文として海外の医学雑誌に発表し、高い評価を頂きました。
さて、現在肺癌における分子標的治療の開発が全世界的に研究されており、上皮成長因子受容体(EGFR)阻害剤はすでに臨床応用され多くの患者に恩恵をもたらしています。
同様にALKやBRAFを標的とした治療も近い将来認可される可能性があります。
肺癌細胞においてこれらの分子の遺伝子に異常があれば、その阻害剤の効果が期待できるため、初診時にこれらの遺伝子異常の有無を調べることは治療選択の一助となります。
私たちは、気管支鏡検査施行時に迅速細胞診にて肺癌と診断された場合、使用した鉗子の洗浄によって得られるわずかな細胞検体を用いてEGFRの遺伝子異常の有無を調べる方法を開発し、2011年に海外の雑誌に報告しました。
ALKやBRAFについても精度の高い結果が得られています。

2) 呼吸器疾患におけるサイトケラチンの臨床的意義の解析

基礎的研究テーマのひとつとして細胞骨格蛋白であるサイトケラチンの機能解析を行っています。
このテーマは琉球大学教授として赴任された藤田次郎先生の代から行ってきた研究で、間質性肺炎や膠原病肺、あるいは肺癌におけるサイトケラチンの役割を分子生物学的アプローチにより解析し、これまで20本以上の英文論文を発表してきました。
2011年にはサイトケラチン発現量と肺癌細胞の浸潤能が逆相関することを発見し、海外の雑誌に報告しました。
サイトケラチン発現量を操作することが新たな肺癌治療に結びつく可能性があり、現在さらに研究を行っています。
図:マトリゲルを18回通過させることで高浸潤能を得た肺癌細胞HI1017のサイトケラチン発現(Oncol Rep 2011, 一部改)

3) 肺癌における癌関連線維芽細胞(CAF)に関する研究

肺癌治療において、癌周囲の血管新生を抑える薬剤Bevacizmabが開発され、良い治療結果が得られています。
このように肺癌治療には、癌細胞を直接標的にするのではなく、周囲の間質を標的とする方法もあります。
近年、癌の周囲に認められる癌関連線維芽細胞(Cancer-Associated Fibroblast; CAF)といわれる線維芽細胞が、肺癌の悪性度を高めることが報告されました。
私たちはCAFの産生機序や機能を解明することで、新たな肺癌治療「抗CAF治療」の開発を追求しています。現在、肺癌細胞から分泌されるTGF-1などいくつかの分子が関与することを見出しています。